サトイモの感想:クリア、スウィート!
好き度:6/10
コスパ:6/10 参考価格¥4000円(22/7→24/2 5000円前後↑)
- アイリッシュ、バーボンが好きな方
- すっきりとした味わい、しっかりとした旨味をお求めの方
香り:穀物やバニラの甘い香り、樽由来か若干の溶剤、クリーンなエステル香
味わい:甘く、すいすいいってしまう限りなくスムーズ、香りと同様口の中のフレーバーはバニラ、エステル香、フローラルな爽やかさ、シングルモルトと比べるとやや単調な味わい
ハイボールがうまい!
- 一口メモ
・2015年に販売開始。サントリー11年ぶりの新ブランド。
・珍しいシングルグレーンという新ジャンル。
感想
なんだか、アイリッシュのクリアさと、バーボンの穀物感、バニラ感を足したような逸品でした。
ひそかに人気があるのもうなずけます。
サントリーのラインナップを支えるグレーン原酒。
シングルグレーンで出せるぐらい質の高いものを、様々な商品にブレンドしてるんですね。
角はハイボール用にいつも買っているのですが、オールド、リザーブ、ローヤルの現行品も久しぶりに飲んでみたくなりました。
今日は知多のハイボールで、今日も夜な夜な琥珀色、また!
知多(サングレイン)蒸留所
参照:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著
1972年、サントリーグループのグレーン蒸留所として開設。
連続式蒸留器によって、クリーン、ミディアム、ヘビーの3タイプの世界にも類を見ないグレーン原酒の造り分けをおこなう。
愛知県知多市、伊勢湾に臨む名古屋港外港にほど近い場所にあり、稼働は年間8か月。
その間は連続24時間稼働する。
夏と冬のそれぞれ2か月間は、品質を確保するためメンテナンスを行う。
原料の90%はイエローデンタルコーン種のトウモロコシで、10%はコーンを糖化するための麦。
モルト原酒を作る場合、大麦麦芽に湯を加えて攪拌し、糖化させるが、グレーン原酒づくりは少し異なる。
グレーン原酒づくりの工程、第一は、原料を100~150℃という高温で”煮る“。
その後60℃に下げて糖化を促進させる。
次に減圧をした後、糖化液を発酵工程に移してアルコール度数を約10%になるまで発酵させる。
この発酵時間は3-4日間。発酵の終わった醪は、巨大な連続式蒸留器に送られて蒸留される。
一般的にグレーンウィスキーは、比較的個性が少なく、おだやかな性格から”サイレントスピリッツ”とも呼ばれる。
一方、モルトウィスキーは、強く華やかな香り、深くて濃い味を持ち、個性豊かなことから”ラウド(声高な)スピリッツ”と呼ばれている。
ブレンドにおいて、グレーンウィスキーは味わいのベースとなり、モルトウィスキーの個性を引き出し、まろやかなバランスのとれたウィスキーを造る役割を持つ。
しかし、知多のグレーンウイスキーは、クリーン、ミディアム、ヘビーの3タイプを作り分け、個性の異なったグレーンとして仕上げられる。
さらに、東は白州蒸留所内の貯蔵庫へ。
西は主に近江エイジングセラーで樽貯蔵。
貯蔵方式もスパニッシュオーク樽やワイン樽など多彩な貯蔵酒によりバラエティに富む。
グレーンは、モルト原酒の影の立役者という立ち位置ながら、様々なタイプの造り分けによって個性の主張もまた可能なウィスキーである、ということを確認できる”個性的な”蒸留所である。