スコッチ

【ロングロウ】のレビュー!

satoimotaro

スプリングバンク蒸留所、3大銘柄の一つをついに飲みます…

サトイモの感想うまーーーーーーい!!

好き度:10/10

試してみる価値度:9/10 参考価格¥12000円~(24/7)

おススメする人
  • ピート系でもしっかり麦感、甘みフルーティなどバランスも重視する方
  • とにかく美味しいヘビーなスコッチを飲みたい方

度数:46%

香り:力強い潮気とピートと硫黄、ハチミツの甘さ

味わい香り通りの味わい、予想以上にスムース、少し柑橘、モルト感や味のコクはしっかり、そしてブリニーさとピートが後からじわじわ追いかける、これは逸品…

ロック、甘くマイルドさが際立ち、ピート、リンゴ系のフルーティさもしっかり顔をのぞき素晴らしい…

satoimotaro

酒質強いがバランスとれててちびちび飲みたい一本!

ボトル紹介

ロングロウはスプリングバンク蒸溜所で、ピートのみで48 時間乾燥させたフェノール値50-55ppm の麦芽を使用し、2 回蒸溜でつくられるヘビーでオイリーなシングルキャンベルタウンモルトウイスキーです。
ロングロウは、様々な年数、カスクタイプを混ぜることで、ロングロウの個性や魅力を最大限に表現しています。

蒸留所について

参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)

  :世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著

  • 年間生産量:75万ℓ
  • 主なブレンド先:キャンベルタウン、マイケル12年

狭い登坂を上がりきった先の教会の裏手に隠されているスプリングバンク蒸留所の建物群は、1828年以来、同じ一族が所有してきた。

こうした例はスコッチウィスキー業界ではここだけで、自給自足が合言葉となっている。

製麦から始まり、蒸留、熟成、そして瓶詰までを自分たちの工場で行うことは、すべての蒸留所の希望だ。

そしてここではひとつ屋根の下でこれらの工程を全て行う、スコットランド唯一の蒸留所である。

このように全てを自力でこなす蒸留所の登場は、比較的最近の傾向だ。

瓶詰めを契約企業に頼っている他の蒸留所と同様、この蒸留所も1980年代の危機に直面し、原点回帰することで乗り切った。

その主張は明白だった。

スプリングバンク蒸留所の運命は蒸留所自身の手中にあり、けっして大企業に左右させたりしないのである。

この蒸留所のいちばんの魅力は、昔ながらの手法を守りつつ、未来を見据えている点だ。

例えばカラマツ材で造られた発酵槽で起こることに着目していみよう。

「われわれは常に、記録に残っている限り昔にさかのぼって、当時のやり方を再現しようとしている」製造を管理するフランク・マクハーディはこう話す。

それは約1.046という比重の低い麦汁を、100時間も長時間をかけて発酵させ、4.5-5%というアルコール度数の低いウォッシュを得る(業界の平均は8-9%)というものだ。

「カラマツ槽で長時間発酵させると、果実感が豊富に生まれ、低い比重のエステル生成を促すんだ」

3基あるスチルのうち1基は、直火で加熱するウォッシュスチル、残りの2基はローワインスチルであり、うち1基がワームタブにつながっており、3種の個性的なニューメイクを作っている。

スプリングバンク蒸留所は2.5回蒸留を行っており、ウォッシュスチルからローワインが生まれ、ローワインスチルからフェインツが生まれる。

そしてふたつめのローワインスチルで最終的にローワイン2対フェインツ8の割合で混合される。

こうして生まれるニューメイクは、迫力と、スコッチでも屈指の複雑さがあり、長期の熟成にも耐える特性を備えている。

まるでスコットランドで作られるあらゆるスタイルが一つに圧縮されたのではないかと思えるほどだ。

「これは記録にある限りずっと行われてきた手法だ」とマクハーディは言う。

「ひとつ確信を持って言えるのは、キャンベルタウンでこの手法を用いていた蒸留所はスプリングバンクだけだということだよ」

これこそが、スプリングバンクが復活した理由ではなかろうか。

3種のニューメイクの二つめは、リンゴを思わせるような香りが豊かで、ピートを効かせず、3回蒸留によって「ヘーゼルバーン」となる。

これはローランドらしいウィスキー、いやあるいは、北アイルランド志向のウィスキーかもしれない。

なぜならマクハーディはブッシュミルズ蒸留所でマネージャーとして13年勤務していたのだ。

いっぽう、ピート香のヘビーな「ロングロウ」はふつうの、つまり2回蒸留で作られるが、本来のキャンベルタウンタイプにより近いのはこれかもしれない。

若いうちは豪放で、ピーティな若いウィスキーを台無しにしかねないゴムのような未熟感は全く感じられず、複雑に進化していく可能性を秘めている。

3種のスピリッツはいずれもけっして直線的はない。

この蒸留所のフレーバーは、様々な試練をくぐりぬけ、常識に逆らい、小突かれて煽られて洗練されていく。

だからといってスプリングバンクを、さもウィスキー作りの博物館のように見下してはいけない。

古い手法だけでなく、様々な新しい傾向に対しても、緻密な計算に基づいて信念を持ち、厳しい樽管理を行い、自給自足を貫いている。

こうした姿勢があるからこそ、他の新設蒸留所(しばしばうるさい)にとってのひな型たりえるのだ。

単に過去を重視するのではなく、まさに未来を生きる蒸留所なのだ。

つまるところ、スプリングバンク蒸留所が長年生き延びてきた理由は、時代の先を行く能力を備えていたからに他ならない。

まとめ

うまいぃぃぃ!

スプリングバンク蒸留所はあなどれない…

高騰するわけがわかる!

美味いんだもの…

キャンベルタウンのウィスキーたらしめている要素を存分に味わうことができました。

こういうのに出会うと、ウィスキーやめられないんですよねぇぇぇ

まだまだ旅は続きます…

ではでは今日も夜な夜な琥珀色また!

ABOUT ME
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コロナ禍で沼にはまる。蒸留所の歴史やボトルに込められた情熱に想いを馳せながら夜な夜な琥珀色を求めて旅を続けています。