アイラなのに○○を感じないやつらしい!
サトイモの感想:濃厚ぶどうの貴族…
好き度:8/10
コスパ:8/10 参考価格¥4000~4500円
- シェリー系が大好きな方
- アイラなのにピートをほとんど感じない不思議体験をしたい方
度数:46.3%
香り:強く香る、リッチで優雅、レーズンの芳醇さ、濃厚なハチミツ
グラスの余韻は酸味のあるスモモ
味わい:フルボディ、濃厚で深いシェリー系の葡萄とウッディさ、甘いがスパイシーさもあり、複雑系ではないが余韻もすっきりのわかりやすいシェリー系
やはりロックがよい
普通にスペイサイドものかと思ったよ!?
ブナハーブン蒸留所について
参照:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム/著
- 主なブレンド先:ブラックボトル、ザ・フェイマスグラウス、カティサーク
- 年間生産量:270万ℓ
IDC(アイラ・ディスティラリー・カンパニー)が蒸留所を創業した19世紀後半、アイラ島北東部の沿岸地域はさびれた土地だった。
同社は蒸留所だけでなく、現在ブナハーブンとして知られる村全体を建設した。
道路と橋、家々と村の集会所、そして大規模な蒸留所。
ブナハーブンは1880年代のスコッチウィスキーを取り巻く状況がいかに楽観的だったかを示す好例だ。
新たな蒸留会社の温情的な姿勢もかいま見ることができる。
IDC社の熱心な試みには、1886年にこの地を訪れたアルフレッド・バーナードも大いに称賛を贈った。
「島のこの地域は人けもなくがらんとしていた」とウィスキー史上初の年代史家は記している。
「しかしウィスキー産業の営みが、この地をさながら文明化された植民地へと変えた」現在私たちがこのくだりを読むと、やや見下した印象を受けるが、おそらく本人はそんなつもりで書いたわけではなかっただろう。
ブナハーブン蒸留所はブレンデッドウィスキー用のスピリッツを供給するために建てられた。
創建して6年後にグレンロセス社と合併し、ハイランド・ディスティラリーズ社となった。
1900年代初期と1930年代の不況に見舞われたとき、この合併が、辺ぴな地にある高い可能性を秘めた蒸留所を救ったであろうことはまちがいない。
1980年代後半にシングルモルトが発売されたが、ブナハーブンは望んでいた(しかもその価値はあるのに)支持を得られなかった。
大きなスチルからはすっきりとしてほのかにショウガのアクセントの感じられるニューメイクが生まれたが、1990年代からアイラに殺到するようになったピートの熱狂的なファンたちからは無視されてしまったのだ。
こうした苦境からの脱出に取り組んでいるのが、新たに2003年からブナハーブンを所有するバーン・スチュアート社だ。
いまではピートの効いたヘビーなモルトが毎年使われるようになった。
以前の所有者は、こうしたスタイルをここでは一度も作ったことがないと否定していた。
「まったくばかげている」バーン社のマスターブレンダー、イアン・マクミランはこう切り捨てる。
「ブナハーブンでは1960年代の初めごろまでピーティなスピリッツを作っていたが、ブレンド用にはスモーキーなウィスキーが不要だったのでスタイルを変えてしまったんだ。だから1880年代に作られていたであろうスタイルを再現し、人々が考えるアイラのウィスキーとは、こういうタイプだたったかもしれないということを示したい」
アイラは、ピート香のない穏やかなスタイルも広めている。
「島では、熟成サイクルが異なっている」とマクミランは語る。
「海辺という環境が影響するんだろう。同じウィスキーでも、グラスゴーに近いビショップブリッグスで熟成させた場合と島で熟成させた場合とでは、異なるものができる」
まとめ
久しぶりのアイラ。
でも、ピートのないタイプと聞き、どんなものかと想像を膨らませました。
ブルックラディ、アランなどのトロピカルなものなのか、そうじゃないのかがサトイモ的にポイントだったわけですが、どシェリー!!
そうか、比較的新しい系の蒸留所と違うクラシックな味わいなのかぁ、と。
しかし、しっかりナチュラルカラー、ノンチルフィルタードの今作も、濃厚でしっかりとした味わいにしびれましたね。
やっぱりアイラで残ってる蒸留所は半端ないですね…
よい体験でした!
ではでは今日も夜な夜な琥珀色、また!