あまり聞かない蒸留所で地味なボトルだねぇ、お味は?
サトイモの感想:南国ジューシィでフローラル~!
好き度:9/10
コスパ:7/10 参考価格¥6000円前後
- オフィシャルのハイランド系とボトラーズものの間を試したい方
- フローラル系+フルーティ系が好きな方
度数:46%
UNCHILFILTERD (冷却無濾過)
NO ADED COLOURING (色付けなし)
香り:すっきりフローラルグラッシー(花、植物系)、ミルキー、ココナッツ、少し時間おくと、キャラメル、洋ナシ感のフルーティさの香りも
味わい:ジューシーフルーツ、リンゴ、杏のような濃縮した甘み
地味な見た目に騙された…美味い!!
蒸留所について
参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)
:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著
- 年間生産量:130万ℓ
- 主なブレンド先:アンガス・ダンディ―社のブレンデッド
ハイランド東部には消えていった蒸留所の記憶があちこちにある。
ノースポート蒸留所、グレンユーリーロイヤル蒸留所、グレネスク蒸留所、ロッホサイド蒸留所、そしてこのグレンカダム蒸留所…
これらが閉鎖された時、東岸部のウィスキー蒸留の歴史は過去のものとなり忘れ去られてしまうように思われた。
しかし2003年、アンガス・ダンディ社がグレンカダムを買い取った。
「バランタイン」「スチュアート・クリームオブ・バーレー」のブレンド用に使われていたころは、ほとんど無名だったグレンカダムのウィスキーの優れた品質は、驚くべき喜ばしい新事実だった。
グレネスクとロッホサイドでグレーンウィスキーを作っていたという事実、さらにグレネスクでは自前のモルティング設備まで備えていたという事実は、この地域がいかに原料に恵まれていたかを示している。
ではなぜ蒸留所は衰退したのだろう。
水不足が原因だったというこえもあるが、事実は、よりビジネス寄りの理由だったのではないだろうか。
モルトウィスキーは個性がすべてだ。
在庫が余ってくると、このウィスキーは十分に個性的だろうかという問題がおこる。
東岸にある蒸留所はいずれも、大きなブレンディング会社の傘下にある小規模な蒸留所だった。
そしてどれも、フレーバーの点で生産余剰になるという厳しい現実にさらされた。
グレーンウィスキーはどこでも作ることができたし、モルトウィスキーはといえば、大規模な蒸留所で製造されるものとあまりに似通っていた。
1970年代後半のように、危機にあるときは余計な所有物を限界まで削るようになる。
ウィスキーはロマンティックではない。
感傷の入り込む余地などないのだ。
しかしグレンカダムは生き延びた。
豊かなフローラルの香りがするスタイルはリンクウッドに似ており、下尾上でまとわりつくような特徴も共通している。
アンガス・ダンディ社のブレンダーであるローヌ・マキロップによると、こうしたライトな特徴は、スチルのラインアームが上方を向いて、還流を促進することが原因だという。
「シングルモルトとしては無名だったよ」彼は言う。
「だからフローラルなスタイルを強調したかった。そこで冷却ろ過をせずに瓶詰めして、カラメルは添加しなかったんだ」
ハイランド東岸は発展途上にあるとはいいがたいが、少なくとも生きている。
まとめ
地味なのに高いだけある!!
非常に美味しくいただきました。
確かに度数46%にノンカラード、ノンチルフィルタードとこっそりボトルラベルに謳うだけあって、実力に自信がある証拠ですよね。
いやぁ騙されました。
こんな銘品が隠されているので、琥珀色の旅は飽きないですねぇ。
では今日も夜な夜な琥珀色、また!