グレンフィデッィクの姉妹蒸留所…?
サトイモの感想:リッチフルーティ…
好き度:9/10
コスパ:5/10 参考価格¥8000円前後
- スコッチ、スペイサイド・シングルモルトの代表格に興味が方
- マッカランなどのリッチフルーティがお好きな方
香り:非常に濃厚、ベリー、アプリコット、ハチミツの甘さ、優雅で上品
味わい:とてもスムーズ、香りとは反比例でライト、フルーティ、ウッディさ、スパイシーさ、麦感のバランスが素晴らしい
ロックにして少し溶けると、あら不思議トロピカルフレーバーが顔をのぞく、美味い!
優雅がでうっとり…うまぁ
ダブルウッドとは?
蒸溜後、まず伝統的なバーボン樽で貯蔵の後、シェリーの熟成に用いられたオーク樽に詰め替えて合計12年、たっぷりと熟成。
スコットランドでもほとんど行われていないフロアモルティングを行う数少ない蒸留所の一つで、蒸留所が必要する量の10%のみだが、職人が伝統を守っている。
この重要なオペレーションがウィスキーのテイストにどのように関わるかは、各蒸留所ごとにそれぞれに違うと思われるが、フロアモルティングを実施する蒸留所が魅力あるモルトを生産している現状を見れば認めざるを得ない。
-スコッチウィスキー・トレイル (2016)
バルヴェニー蒸留所について
参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)
:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著
- 年間生産量:680万ℓ
- 主なブレンド先:グランツ、クランマクレガー
ザ・バルヴェニー蒸留所は、ウィリアム・グラント&サンズ社がダフタウンに所有する3つの姉妹蒸留所のうちで2番目に建造された蒸留所である。
とはいえもはや地味で見落とされがちな妹分でもなければ、一部の熱狂的な崇拝者たちに固く守られた蒸留所でもなく、まさにシングルモルトの代表的ブランドとして君臨している。
ダフタウンという土地のテロワールを知るのにうってつけの試金石でもある。
3つの蒸留所では同じ水とモルトが使われ、マッシングと発酵の手法もほぼ同じ。
そして蒸留の管理方法にも大差がない。
それでも、なお蒸留所ごとに特徴がはっきり異なるモルトウィスキーを生み出している。
「基本的な工程は同じだよ」マスターブレンダーを務めるブライアン・キンズマンはこう語る。
「違うのは蒸溜機だけだ」
では、フレーバーの一因としての立地の重要性はどうなるのだろうか。
「ある程度は影響する」とブライアンは言う。
「どういうわけか、蒸留所内の環境条件がウィスキーの特徴に影響するんだ。そうわかるのは、たとえばアイルサベイ蒸留所でそうしたように、以前と同じような蒸留所を別の場所で再現したからといって、おのずと同じ結果にはならないからだ。これまでとできるだけ近い結果を出すには、幾つかの要素を変える必要がある。」
すでに何度となく見てきたが、良き似た環境を再現できたとしても、けして同一のものにはなりえない。
つまり、ここで話題にしているのは地域的なテロワールではなくて、準地域的なテロワールですらなく、蒸留所そのものに特有のテロワールということになる。
ダフタウンという土地やダフタウンとを含むスペイサイドの地域全体というより、ザ・バルヴェニー蒸留所のテロワールである。
1892年に建造されたバルヴェニーでは、いまも建造当時のフロアモルティングフロアが使われている。
しかし、モルトの製造量は蒸留所で必要とされる全体量のわずか数パーセントで、少量のピートをたきこんで製造される。
蒸留所の誰もが、ここで生まれるウィスキーの個性のカギは、ネック部分が太く短いスチルにあるという。
このスチルがナッツとモルトの風味を持つニューメイクを生み出す。
いっぽうニューメイクからは濃厚なフルーツの特徴も奥底に感じられ、熟成によって開花する可能性を秘めている。
リフィル樽に貯蔵してわずか年の段階でも、ナッツの殻のような風味がはじけ、フルーツの蜂蜜がけのような甘味が表れる。
熟成につれて、この穀物らしさは収束してほのかにドライな骨組みが残る程度になり、果実味が広がっていく。
グレンフィデッィクが樽によって支えられているとすれば、バルヴェニーはオークの成分を取り込み、オーク由来のフレーバーを統合して、ハチミツ色をした味わいという名のタペストリーに加えたかのようだ。
バルヴェ二―は決してオークに圧倒されない。
あまりにもスケールが大きく果実味が強いためである。
きっとこうした特徴が原因で、元マスターブレンダー、デビッド・スチュアートはバルヴェニーを初の後熟ウィスキーに選んだに違いない。
以来、バルヴェニーは商品群を拡大しマデイラやラム、そしてポートワインの樽を仕上げることで生まれる特徴を持つウィスキーを作る一方、シングルバレルも発表している。
じっくり時間をかけるグレンフィデッィクとは多くの点で異なっている。
バルヴェニーのウィスキーは、様々なオーク樽に由来する新たなフレーバーを素直に取り込んで優れた個性へと変える。
その結果が多種多様なフレーバーの商品群に表れているが、いずれの商品も同様に、強い独自性がある。
まとめ
グレンフィデッィクの姉妹蒸留所のバルヴェニー。
味わいもボトルの雰囲気も全く違う素晴らしいウィスキーでした。
なかなかの値段なので、試すのに勇気いりますが、やはり美味しい…
フィデックが洋ナシ系青い果実系のフレッシュさが印象的でしたが、こちらはやや赤い系でリッチで深みがある…
同じ敷地内の蒸留器が違うだけらしいのですが、対照的な味わいでびっくり!
フィデッィク並みにお値段も落ち着いてくれたら、なんて思うのは庶民の願いですね。
ではでは今日も夜な夜な琥珀色、また!