秩父蒸留所のフラッグシップボトルはどんな味?
サトイモの感想:間違いないブレンデッド!!
好き度:8/10
コスパ:6/10 参考価格¥5500円前後
- スコッチとジャパニーズの融合を飲みたい方
- 秩父蒸留所、イチローズモルトに興味がある方
分類:ブレンデッドモルト
度数:43%
香り:バニラ、ウッディ、溶剤、フローラルフルーティ
味わい:甘く複雑な味わい、若干の渋みも感じられる。時経つとフルーティさフローラル感が開きうまみが際だつ
やはりハイボールが美味い!なんだかキリン富士山麓とサントリー知多、ニッカテーラードに似た麦の旨味、バーボン感が一気に花開く!
結局美味い!!
感想
2年前に飲んだ時は、うま~、フルーティでフローラル全開~ってなったんだけど、今回時を経て飲むと、
ん?
こんな味わいやったっけ?
あれ、バーボン感強くない?
もっとフルーティ押しだし強かった気が??
ボトルのブレンデッド構成比率が変わったのか?
私の経験値によるものなのか?
??が続いたテイスティングでした。
ただ結局、美味い!!
ふと思ったのですが、ジャパニーズのブレンデッド品質高くない??
そんな感想をイチローズモルト・ホワイトラベルを飲みながら感じるのでした…
では今日も夜な夜な琥珀色、また!
秩父蒸留所(肥土伊知郎氏)の歴史
詳しくは→クラフト蒸留所の雄、秩父蒸留所擁するベンチャーウィスキーについて
2000年に父の代で東亜酒造が倒産。
羽生蒸留所内にあった原酒は400樽以上に及び、それは全て期限内に引き取り手が見つからなければ廃棄すると営業譲渡された日の出通商サイドから通告を受ける。
血眼になり奔走した結果、笹の川酒造の貯蔵庫を間借りさせてもらうこととなり貴重な原酒たちは廃棄を免れることになる。
2004年東亜酒造は日の出通商グループ入りをし営業権を譲渡した伊知郎氏は同社を離れることになる。
その年の9月に羽生蒸留所の原酒や自前で蒸留した原酒を使用するウィスキー、イチローズモルトの製造、販売、ウィスキーの企画、技術指導を行う会社としてベンチャーウィスキーを設立し動き始める。
再出発の場所は、肥土家がもともと日本酒をつくっていた秩父の地を選ぶ。
理由は、故郷であり、支援してくれる人々がいたこと、荒川上流のおいしい水があり寒暖差もありウィスキー作りの条件がそろっていたこと。
2005年5月、廃棄を免れた羽生蒸留所の原酒を使ったベンチャーウィスキー初の商品であるイチローズモルト・ビンテージシングルモルト1988が笹の川酒造にて、ワインボトル600本に瓶詰され納品される。
設立当初の資金に乏しいベンチャーウィスキーでは瓶を購入する余裕さえなかったため笹の川酒造から譲ってもらったワインボトルで代用したのだ。
2007年、ベンチャーウィスキー初の自前の蒸留所となる秩父蒸留所を完成させる。
チーフディスティラーにはメルシャンの軽井沢蒸留所でお世話になった内堀氏を招聘し
2008年2月にウィスキーの製造免許を取得して蒸留を開始。
日本でウィスキーの製造免許が交付されたのは実に35年ぶりのことだった。
2005年から2014年まで、9年かけて54種類をリリースしたカードシリーズは、1985年から2000年までに羽生蒸留所で蒸留されたもの。
その原酒をホグスヘッドホグスヘッド樽で貯蔵されたモルト原酒を4種類の異なる樽でフィニッシュしてシングルカスクでボトリングした企画もの商品。
そのすべてがシングルカスク、カスクストレングス、ノンチルフィルタード、ノンカラーであり各数百本程度を限定出荷品。
なんと、そのカードシリーズが突如として脚光を浴びるようになる。
2006年6月ウィスキーマガジン市場コンテストにて、カードシリーズのキング・オブ・ダイヤモンズが最高得点を獲得し最高賞をとってしまった。
そこから世界のウィスキー愛好家たちの間で「イチローズモルトってなんだ」と話題になり世に知れ渡ることになる。
さらに2007年にはトゥー・オブ・クラブスがWWAの熟成年別ベストジャパニーズ・シングルモルトを獲得する。
2010年代中盤には、年間20万本を生産するほどにまで発展。
2019年8月16日に香港のオークションでカードシリーズ全54本、クラブ、ダイヤ、ハート、スペード各13種プラスジョーカー2種がそろった1セットが約1億円で落札され話題となった。