ジャパニーズ

【旧・竹鶴ピュアモルト】の評価!

satoimotaro

竹鶴政孝の名前を冠する竹鶴、相当の自信作だったんだろうねぇ

サトイモの感想:すっきりなのに複雑!

好き度:7/10

コスパ:3/10 参考価格¥11,500円(22/6→24/2 ¥16000円に↑) 

おススメする人
  • その名の通りマッサン(竹鶴政孝)好きの方
  • シングルモルトに少し食傷気味になって、味わいがあるが、しかしすっきり飲み口のものをお求めの方
  • 余市、宮城峡と飲んで、さらに竹鶴政孝に興味がある方

香りフルーティ、バニラと溶剤フローラル微かにピート

味わいすっきりとした味わいに若干の渋み宮城峡のようなぶどう、リンゴのフルーティさ、心地よいエステリー感も奥に若干のスモーキ―フレーバー

satoimotaro

余市と宮城峡がキーモルトだけど、二つとはまた違うねぇ

竹鶴について

(ウィスキーライジング ステファン・ヴァン・エイケン著より)

2000年 ニッカのピュアモルト製品の旗艦商品となる「竹鶴12年」発売。

12年もののブレンデッドウィスキー5,000前後の相場だった時代に、2,450円で売り出し、密かにウィスキー好きたちに衝撃を与えた。

35年は50,000円700本限定一か月と少しで完売

2001年には、17年(5,000円)21年(10,000円)を販売

1983年の日本ウイスキーピーク時年間消費量3.8億リットル)に比べ1/3以下に減少していた2001年において、一筋の光が見えたように感じる瞬間だったそう。

2007年 WWA(ワールド・ウィスキー・アワード)において竹鶴21年ベストブレンデッドモルトに選ばれて以来、竹鶴17年と共に、ほぼ毎年のように様々なコンペティションで最高賞、最優秀金賞などを受賞していく。

余市・宮城峡ブレンドと竹鶴比べ

改めて、余市10mlと宮城峡10mlのブレンド、そして竹鶴とを比較飲みしてみました。

竹鶴ピュアは旧ラベルものなので、販売された年が異なるのを考慮したとしても、

結果、全くの別物であることが判明

このことで、ブレンド技術というのが本当に複雑職人技で素人が混ぜて、「美味ーい!」とかいうレベルではないことがわかりました(反省。。)

宮城峡と余市ブレンドを一言でいうと、ただただ余市と宮城峡が混在

余市と宮城峡それぞれが好きな人にとっては、単純に旨味増し増しの美味しい変わらないブレンド、個性が二つそのまま入っている感じ

つまり、宮城峡のフルーティ余市のフルーティ・ピーティそのまま健在

×の相乗効果はなく、+という印象になりました。

竹鶴は上記にも書いたように、かなりマイルドで宮城峡、余市単体、二つのブレンドと比べると、個性の主張はそこまで感じられませんでした。

しかしすっきりとしているのに、余市、宮城峡にはない樽由来のフローラルさやバニラ、溶剤のアロマが感じられて、ブレンドでなぜここまで変化するのか不思議でたまりません。

おそらく、ファンの間でささやかれているニッカの親会社アサヒが所有するベン・ネヴィスのモルトを使用しているであろうことも影響するのでしょう。

宮城峡蒸留所で造っているカフェモルトも使用されているのでしょうか?

それについてはどこにも情報が見当たりません。。。

ニッカのシングルモルト、ブレンデッドモルトの歴史(軽め)

(ウィスキーライジング ステファン・ヴァン・エイケン著より)

satoimotaro

歴史をひもとくと何かが見える??!

1984年サントリーシングルモルト山崎を発売し、同年ニッカ北海道12年シングルモルトと銘打って(おそらく余市)シングルモルトの時代の幕があがりました。

ニッカは同じ年にモルト原酒のみをブレンドしたピュアモルトレッド(宮城峡主体)、ブラック(余市主体)、87年にはホワイト(アイラモルト使用)を発売。

1985年には樽出し原酒を極力形にしたフロム・ザ・バレル(みんな大好き)

1986年にはグレーン原酒を抑えめにした(モルト率50%以上!)ザ・ブレンド・オブ・ニッカ

1989年には北海道12年に代わり余市12年が、ピュアモルト北原酒が登場

1990年に、連続蒸留器と単式蒸留器、それぞれのモルト蒸留酒をブレンドしたオール・モルト

1991年ピュアモルト北海道12年が発売されます。この銘柄はほぼ同じ名前なのに84年のシングルモルト北海道12年と違いピュアモルトになっています。

それからそれぞれのボトルは構成原酒の調整、名称の変更などを加えながら、ウィスキー冬の時代、真っ只中の2000年に、竹鶴が登場するわけです。

ジャパニーズウィスキ―の父と言われる鳥井信治郎竹鶴政孝が、本物のウィスキーを造りたいと動き始めたのは1900年代初期

1970年代まではスコッチでは到底許されない、というか存在しない、2級、1級ウィスキーが日本では主流でした。(とはいえ、スコットランドでも19世紀から20世紀の間に質の低いウィスキーを造りだすモルトウィスキーの混合率で、もめてますが、、、)

1979年の調べでは、ようやく特級ウィスキー(スコッチでの合格点となる)が2級、1級ウィキー合わせてを上回るようになり、本物志向に傾いていくようです。

ようやく本場スコッチと肩を並べたのは、1980年以降ということが、よくわかります。

いまでは、世界的に評価の高い竹鶴

クラフト蒸留所も含め、ジャパニーズウィスキーの情熱はいまだ道半ば、発展しつづけています。

まとめ

今回の竹鶴は、大人の階段をのぼる良い機会となりました。

そして、ブレンドの妙味にふれることができました。

竹鶴発売当初は12年ものがフラッグシップ商品だったようですが、原酒不足で昨今はNV(ノン・ヴィンテージ)しか飲めません。

あったとしても買えません、笑。

satoimotaro

プレ値がひどいよぉ、泣

いま出ているものと年数表記物は、また別物なんでしょうねぇ。

夢です。。

では今日も夜な夜な琥珀色、また!

ABOUT ME
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コロナ禍で沼にはまる。蒸留所の歴史やボトルに込められた情熱に想いを馳せながら夜な夜な琥珀色を求めて旅を続けています。