アイラ島のお隣ジュラ島はどんな感じ?
サトイモの感想:優れたバランス系の味わい!
好き度:7/10
コスパ:6/10 参考価格¥8000円前後(22/12→24/4 ¥6000↓)
香り:ハチミツ、レーズン、抑えめのピート、ナッツ
味わい:若干が効いてるが味わいはまろやか、ミディアムボディでフルーツ、ピート、麦感のバランスタイプ、しっかりとした味わいでアイランズ系の上質なウィスキーの代表といえる、鼻に抜けるのはベリー系のフルーツ、後口はスパイシー
無骨な漢の酒かと思いきや、バランスタイプでまろやか~
ジュラ10年は比較的リーズナブル!
ジュラ蒸留所について
参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)
:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著
- 年間生産量:220万ℓ
- 主なブレンド先:ホワイト&マッカイ
ジュラ島に蒸留所があるのはなかなかの偉業である。
何しろこの島はへブリディーズ諸島内でも人口が多い方でもなく、物資の輸送は全てアイラ島を経由しなければならず、固定費の抑制につながらない。
しかし1962年、2人の地主、ロビン・フレッチャー(ジョージ・オーウェルがジュラ島で暮らした当時の家主)とトニー・ライリー=スミス(ウィスキーマガジン誌編集長の叔父)は人口減少を憂い、ウィリアム・エヴァンスを雇って、新しい蒸留所を建てさせた。
ジュラに豊富にあるものがひとつある。
それはピートだが、つい最近までウィスキー作りにはまったく使っていなかった。
いっぽう、記録によればスモールアイルズ蒸留所ではピート香のヘビーなウィスキーが作られていたという。
二人の主な顧客だったスコティッシュ&ニューカッスル社から、ブレンデッドウィスキー用にピート感のないライトなタイプを求められた。
そのため1960年代の大半の蒸留所と同様に、ジュラでもこのタイプが作られ、ライトなスピリッツ作りの工程を促すために大型のスチルが設置された。
アイランドピート香以上にジュラらしさを示す特徴的な香り、それは湿気の多い夏の森に生えるシダ類であり、徐々に乾いてワラビのようになる。
こうした香りを硬質な穀物感が支えている。
ジュラは頑固なウィスキーだ。
「シェリー樽に入れる前に落ち着かせる必要がある」蒸留所を所有するホワイト&マッカイ社のマスターブレンダー、リチャード・パターソンはこう語る。
「まるで、『ミンクのコートでなくてもスーツで充分。シェリー樽に入れるタイミングが早すぎると変な方向へと行ってしまうよ』とでも言っているようなウィスキーなんだ」
ウィスキーをゆっくりとなだめすかすようなこうしたプロセスは、熟成を始めて最初の16年間の大部分を占め、21年(あるいはそれ以上)でピークを迎える。
昔のピートを加えないルールが過去のものとなり、シングルカスクのピートの効いたヘビーなボトルは松のような風味をまとい、ワラビの風味も感じられる。
いっぽう、泥炭の特徴を持つ「スーパースティション」はひと味違い、ある意味でより複雑な特徴がある。
長い目で見れば環境に逆らうよりは環境を受け入れるほうが、ジュラにとっては最適なのかもしれない。
まとめ
相変わらずアイランズウィスキーは美味しい!
フルーティさ、ピート、麦感、甘さ、スパイシーさ、多くの感覚を全て味わえるのに不思議とまとまっている。
個人的にハイランドパークがパーフェクトなバランスウィスキーと感じたのですが、ジュラも同じ系統でものすごくサトイモ好みです。
しかし12年が高騰しているだけに10年でもよいかな、といった印象でした。
このアイル・オブ・ジュラにて、アイランズは大まかに一通りしました。
アイラ島、アラン島、スカイ島(タリスカー)、オークニー諸島(ハイランドパーク、スキャパ)
どれも良質な職人業を感じさせます。
フラッグシップ商品以外にも出しているので、次の巡りあわせに期待!
では今日も夜な夜な琥珀色、また!