スコッチ

【オーヘントッシャン12年】のレビュー!

satoimotaro

3回蒸留だったらアイリッシュみたいになるのかな?

サトイモの感想意外に旨味凝縮系

好き度:8/10

コスパ:7 /10 参考価格¥5000円前後

おススメする人
  • 上品で飲みごたえのあるものを求めている方
  • ローランドの3回蒸留を感じたい方
  • グレンモ―レンジなどのスペイサイドが好きな方

香り:濃厚ハチミツ、バニラカラメル、ウッディ、乳酸の酸味?柑橘系フルーティ

味わい甘くスムーズ、ナッツ、渋みもあり複雑な味わい

樽情報:オロロソシェリー樽とバーボン樽熟成

一口メモ

オーヘントッシャンはゲール語で「野原の片隅」を表す。

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美味しい!ローランドなめてました…

オーヘントッシャン蒸留所について

参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)

:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著

  • 年間生産量:200万ℓ
  • 主なブレンド先:ロブロイ、アイラレジェンド

ここはライトなウィスキーを生むひとつの手法を提示している。

3回蒸留である。

19世紀にはかなりよく使われた製法であり、とりわけローランドのベルト地帯ではよく見られたのは、おそらくアイルランドからの移民の影響であろう。

あるいは当時人気を呼んでいたウィスキースタイルを真似てみようと思ったのかもしれない。

やはり経済的事情がからんでいたわけだ。

しかし現在も3回蒸留をしているのはスコットランドの蒸留所でオーヘントッシャンのみだ。

3回蒸留を行うのはアルコール度数をあげてライトな特徴を生むためであり、爽やかで非常に凝縮感のあるニューメイクができあがる

3基目のスチルに入る液体は2基目のスチルから出たアルコール度数の高いヘッズ部分だ。

これを蒸留し、スピリッツのアルコール度数82から80パーセントでカットする。

スピリッツスチルでだいたい15分ほど蒸留する。

親会社のモリソン・ボウモア・ディスティラーズ社でブレンダーを務めるイアン・マッカラムは言う。

確かにこれでライトな特徴が生まれるけど、あいまいなスピリッツになってほしくはない。オーヘントッシャンは甘く、モルティで柑橘類の風味がなくてならない。そして熟成するにつれてヘーゼルナッツの特徴が生まれるんだ

特有の繊細な特徴を考えると、マッカラムはオーク樽の成分をたっぷり溶け込ませているのだろう。

たいへんライトなスピリッツなので、樽の影響にすんなりと染まりやすいんだ。ブランドの中核にはスピリッツの特徴がしっかり表れるべきだと強く信じている。オーキー(オーヘントッシャン)の場合は、樽と気楽に付き合わせないといけない」

そのために若いスピリッツに樽の成分を十分に吸収させてやり、スピリッツの繊細さをフレーバーが重層的に支えるようにする必要がある

同様に、熟成の進んだウィスキーの場合は、穏やかな構成成分をまとっていることが肝心である。

野獣のように豪放で力強いスピリッツに比べてオーキーのスピリッツは軽やかで、はるかに柔軟性に優れている。

その特性を生かすために、同社はバーテンダーたちとも幅広く協同し、オーキーをロングドリンクなどのカクテルベースとして育てようと尽力している。

オーヘントッシャンはグライド河畔で独自路線を歩んでいるが、けっしてむやみに意地を張っているのではなく、確固たる理由に基づいている

つまり確実に効果のある手法を選んでいるのだ。

まとめ

スコッチで唯一、三回蒸留を行っているオーヘントッシャン

ローランド地方でもグレンキンチーともやはり違う個性を感じることができました。

なんならグレンキンチーのほうがライトですね。

オーヘントッシャンは樽熟成の妙味をうまく使っているといった印象です。

こうなると3回蒸留したての原酒を試してみたくなりますね。

蒸留と熟成の相関関係、不思議です…

では今日も夜な夜な琥珀色、また!

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コロナ禍で沼にはまる。蒸留所の歴史やボトルに込められた情熱に想いを馳せながら夜な夜な琥珀色を求めて旅を続けています。