スコッチ

【グレンファークラス105】のレビュー!

satoimotaro

カスクストレングス!60%!!

サトイモの感想濃厚どシェリ~~

好き度:8/10

試してみる価値度:10/10 参考価格¥7500円前後(1リットル)(2024/2)

おススメする人
  • 濃厚でしっかりとした甘口シェリーをお求めの方
  • カスクストレングス(加水なしの原酒)入門の方

度数:60%

香り:芳醇なシェリーの甘さとフルーティさがこれでもかと鼻をくすぐる、わかりやすくレーズンがリッチ

味わい濃厚の一言、フルーティな甘さとスパイシーさともとれる舌を刺すアルコール辛さもあるストロングスタイル、だが甘さとウッディの渋みもあり度数のわりにストレートでも飲みやすい、どっしりシェリーの極み

加水が素晴らしい!メロースウィートが倍増されスムース、そしてスパイシーさ渋みもそのままにシェリー系の複層的な要素をしっかり感じられる。香りもダークチェリー、アメリカンチェリーのようなあっさりとした酸味と甘みの果実感が花ひらく

satoimotaro

これまた素晴らしいボトル…

ボトル情報について

1968年、4代目当主ジョージ・グラントが、業界初のカスクストレングスウイスキーとしてリリース。

現在に至るまでグレンファークラスの看板商品として、世界中のウイスキーファンに愛されている。

グレンファークラス蒸留所について

参照:スコッチウィスキー・トレイル (2016)

  :世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著

  • 年間生産量:340万ℓ
  • 主なブレンド先:アイル・オブ・スカイ

ヘビーとライト古さと新しさという対立する概念はスペイサイド全土に浸透している

この概念が最も顕著にみられるのがベンリネス山の麓だ。

カードゥ蒸留所から南に数キロ、山の麓の斜面近くにあるのがグレンファークラス蒸留所だ。

ここで生まれるヘビーで甘く、重々しいニューメイクは、すぐに前者の味わいのグループに区別できる。

グレンファークラスを味わうと、まるで口中で過去が凝結し、永久に消えないような感覚を覚える。

商業的な必要性から、ウィスキーは様々な方向転換を強いられてきたが、グレンファークラスは深く根を下ろしてずっと変わらない

とはいえスペイサイド最大のサイズを誇るスチルは、一見するとライトなスタイルを造っているのだろうと思わせる。

この蒸留所のニューメイクから感じる深みの秘密は、まさにそのスチルの下部で赤赤と燃える炎にある。

1981年に蒸気の加熱を試してみたんだ」とジョージ・グラントは語る。

彼の一族は6代にわたって蒸留所を所有してきた。

「だが3週間後には使うのをやめて直火に戻したよ。蒸気のほうが安上がりかもしれないが、スピリッツの味が平板になってしまうんだ。われわれが作りたいのは、50年間熟成させられるような重みのあるスピリッツだからね。」

さらに、熟成の場所も影響を与える。

グレンファークラスのウィスキーは全てダンネージ(天井が低くスレート屋根、土の床)とよばれる貯蔵庫で熟成される。

最近ではスコットランドの他の場所にスピリッツを輸送して、パレットにのせて、あるいはラック式貯蔵庫で貯蔵する場合が多い。

もしもウィスキーの個性は細かいようおの積み重ねが全てだとすれば、わずかな温度の変化も影響をもたらすのだろうか。

グラントはそう信じている。

パレット貯蔵庫の内部は温度差が激しいんだ。実質的にはブリキの倉庫にすぎないから、どうして熟成サイクルに影響してしまう。ここでは年間のロスはわずか0.05%だが、どこかのパレット貯蔵庫では5%もロスが生じた。業界の平均は2%だ。ここではウィスキーが蒸発せずにゆっくり酸化していくので、熟成に違いがでるんだ。」

ベンリネス山の麓にある貯蔵庫に吹き付けるsnell(身を切るような)風は、この地の微気候と見なされている。

これはこの土地特有の効果であり、グレンファークラスではまるで、フランスのブルゴーニュ地方のような手法でウィスキー作りが行われている。

自分の土地をよく知り、土地が与えるものを受け入れるのだ。

樽材のタイプはグレファークラスのスタイルを生むうえで重要な役割を果たす。

主に使うのはファーストフィルのシェリー樽(ホセ・ミゲル・マルティン・ワイナリーの樽)で、ファーストフィルのバーボン樽は使わない。

グレンファークラスはシェリー樽と相性がいいというだけでなく、シェリー樽を必要としオークと結びついてその力を吸収するのだ。

スコッチウィスキーの蒸留所で、これほど血統が続いている一族はほとんどない。

グラント家はさながら土地と精神的に結びついているかのようだ。

「われわれが揺ぎなく続いてきた」グラントは言う。

誰の要求にもこたえる必要がないから、自分たちのやり方を通すことができるんだ。何しろ6世代も続いてきたのだから、他のたいていの蒸留所よりも有利な立場にいる。他の人々は銀行にお金を預けるか手持ちのお金を持っているが、われわれには両方がある。不況を経験するのはこれで22回目だよ。われわれは身の丈に合うだけのものを造るという教訓を学んできたし、そのためにお金を借りる事なんて絶対にしないんだ。」

まとめ

コスパを考えてみよう。

今回の品、1000mlで60%。

普通は700mlで40%。

量は約1.5倍。アルコールも1.5倍。

つまり足すと、普通ボトルにすれば、2倍お得なボトルということに。

それで今は(24/1)7500円くらいで買えるから、実質3250~3500円くらいのお値段ということに。

そうなるとコスパよすぎるやろぉぉ!

それでいて美味しい…

ながく愛される理由がわかります。

数年前は5000円以下で買えたそうです。冗談みたいな値段ですね…

美味しくお得な今回のようなボトルに感謝!

ではでは今日も夜な夜な琥珀色、また!

ABOUT ME
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コロナ禍で沼にはまる。蒸留所の歴史やボトルに込められた情熱に想いを馳せながら夜な夜な琥珀色を求めて旅を続けています。