大好きなジョニーウォーカー・グルーンラベルのキーモルトで気になっていました!
サトイモの感想:フレッシュでリッチ!どいうこと!?
好き度:9/10
コスパ:8/10 定価¥5500円
- フレッシュなのにリッチさを感じたい方
- 若いリンクウッドを感じたい方
- 原酒と熟成の間を感じたい方
香り:甘く、華やか、フレッシュフルーティ、リンゴ、フローラル
味わい:華やかでフルーティ、若いのにリッチテイスト
ハイボールにすると、華やかなフルーティさ、フローラル感が広がり素晴らしい。
キングスバリ―・セレクションのウィスキーはハイボールが伸びます!
ボトル情報
年数 | 4年 |
蒸留年 | 2008年10月 |
瓶詰年 | 2013年6月 |
地域 | スペイサイド |
樽 | ホグスヘッド |
カスク№ | 800134、800135&800136 |
濾過 | 無濾過 |
ボトル生産量 | 1349本 |
度数 | 43% |
容量 | 700ml |
瓶詰業者 | キングスバリー |
・一口メモ
リンクウッド蒸留所の原酒は99%がブレンド用といわれていて、通常のオフィシャルでは流通していません。
ユナイテッド・ディスティラーズ社(現ディアジオ社)が1992年にはじめた全18種類の蒸溜所のシングルモルトを「花と動物」シリーズで世に送ることにより、このリンクウッドも陽の目を浴びることとなりました。
現在では10種類の花と動物シリーズが販売されているようです。
KINGSBURY(キングスバリー)とは?
キングスバリーは、老舗のボトラーズメーカーです。
ボトラーズとは?
自前で蒸留所を持つのではなく、蒸留所から樽を買って、自社で瓶詰、販売を行います。
それで蒸留所のオフィシャルボトルにはない変わり種のボトルをさらに熟成、販売することも可能です。
変わった樽を使用したり、今回のような若いウィスキーを販売したり。
それで、シングルモルト自体それぞれが個性的なのですが、ボトラーズボトルになると、さらに新しい発見や個性を見出せると考えられています。
そして、昔から蒸留所にとってボトラーズ会社はありがたい存在。
なぜなら、毎年毎年出荷が安定しているわけではないから(2022年現在はウィスキーブームが続いているため無茶苦茶安定している。というか原酒不足がずっと続いている…)。
ウィスキー消費が落ち込むなら蒸留所内に大量のウィスキーが余り、持て余してしまうので、安定的に買い付けてくれる会社があれば助かるわけです。
とはいえ、熟成に3年~10数年以上かかる蒸留所の都合と、消費者のトレンドの都合がいつも折り合うわけではなく、多くの蒸留所がこれまで閉鎖を余儀なくされてきました。
キングスバリ―のセレクションシリーズとは?
(2013年には)スコットランドには110の酒蔵・蒸留所があり、それぞれに個性豊かな味わいのシングルモルトウィスキーを生産しています。
キングスバリー・セレクションシリーズは、厳選した樽の味わいを損なわないように、無添加及び低温濾過せずに瓶詰されたウィスキーです。
温度変化によってうまみ成分が固形化し、澱や曇りが発生する場合がありますが、品質には問題なく、また人体への影響も一切ありません。
リンクウッド蒸留所について
参照:世界のウィスキー図鑑 デイブ・ブルーム:著
スコッチウィスキー・トレイル (2016)
- 主なブレンド先:ジョニーウォーカー、ホワイトホース、ベルズ、ヘイグ、ディンプル
- 年間生産量:560万ℓ
スペイサイドの隠れた物語は、ライトなスタイルの追求である。
このスタイルを追い求めた、蒸留家は、いつの間にか、新たなフレーバーの世界の様々な場所にたどり著いていた。
たゆみなく、熱心にライト志向の道を突き進んだあまり、特徴が抜けかかったウイスキーを作るものがいた。
グラッシィな風味を目指したものもいたし、異様なほど精力的に取り組み、粉っぽい特徴を得たものもいる。
フローラルな香りに屈服したものもあった。
誰もがみなライトなウイスキーは、慎重な管理が必要だと言う事実と直面した。
丁寧に作られたウイスキーの精緻な特徴を保ちたいのであれば、リフィル樽を使おうとファーストフィルの効果を少し溶け込ませようと、樽の影響が過剰になりすぎないよう注意しなければいけない。
彼らがぶつかる、もう一つの問題は、シングルモルトを飲むようになった新な飲み手が、幅広いフレーバーを求めるようになったことだ。
この点でシングルモルトウィスキーはワインと同様になった。
新たなワインの飲み手は果実味の溢れるタイプで経験を積んでいる。
このような新しい市場に、細やかで控えめなスタイルの入る隙があるだろうか。
世界のどこかで、努力の末に繊細なアロマとコクのある味わいを兼ね備えた、シングルモルトが生み出されたとしたらどうだろう。
春の宵のように爽やかで、しかもシフォンドレスのように弱々しくないものがあったとしたらどうだろうか。
このような難しいバランスを実現できるシングルモルトは多くはないが、リンクウッドは成し遂げた。
ディアジオ社の蒸留とブレンディングの教祖であるダグラス・マレーによれば、このタイプは、蒸留所の腕が最も試されると言う。
フレーバーの抑制と言う、ウイスキー、本來の特徴に反することをするように見えるからだ。
すっきりとしたニューメイクが前提となるが、すると、ウォッカのような曖昧なスピリッツになり、シングルモルトならではのエステル香豊かな複雑さとかけ離れてしまう。
しかし心配無用だ。
リンクウッドのニューメイクは、桃の皮、果樹園に落ちているりんごの花の香りがする。
口に含むと粘り気があり、口中で舞踏會のようにくまるで魔法のように、工程の初期段階から次々に様々なことが起こり、くるくると回りだす。
まず、モルトの製粉具合を変えることにより、マッシュタン內で麦芽が厚い濾過層を作る。
三過層の固形分に穀粒は無い方が、麥汁の比重が低くなり、長時間の発酵が起こる。
特徴が生まれるのを阻止するのが全てだとマレーは言う。
蒸留量は少なめに抑え、上記が大きな道の釜に戻る時間をできるだけ長く確保するために長時間蒸留させる。こうして不要な特徴を全て取り除くのだ。
銅との接触を長引かせるために冷却機を使うが、敷地の反対側にある古いスチルハウスではワームタブが使われている。
それでもなお、古いスチルハウスでは、春のような特徴のスピリッツが生まれる。
このウイスキーがブレンデッドウイスキーにテクスチャーとトップノートを加えるとしてブレンダーたちの人気を呼んでいるため、最近は生産量倍増させたほどだ。
シェリー樽に入れても持ち堪えるがリフィル樽で熟成させてこそ最高の状態になり飲み手を異なる時代へと誘う。
口にすればコマ撮り写真を見るかのように、若い果実が実り、木から落ちて、ドライフラワーのベッドに横たわるまでの時間の流れを液体で体験できる。
まとめ
今回、サトイモが入手したキングスバリ―、セレクションシリーズはこれが最後となりました。(まだ他の蒸留所も残っているが入手困難…)
ネットではたまーっにヤフオクとかで出没するかんじですね。
とにかくハイボールがめちゃくちゃ美味いシリーズでした。
リンクウッドも華やかさフルーティさが前面にでて普通とは違う味わいがあり興味深かったです。
あぁボトラーズの種類、数が豊富すぎて、値段もなかなかなので悩ましい!
花と動物シリーズも気になりまくりですね…
少しづつ旅をつづけます…
では今日も夜な夜な琥珀色、また!